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2022NTCカップ第5戦その2 [車]

先日、撮りに行った、レーシングカートの写真の続きです。

今回は、レースの魅力を伝えるべく、レースの内容を解説しながら、写真を掲載していきます。

ちなみに、日本では「ゴーカート」という言い方が一般的ですが、「ゴーカート」はメーカ名で固有名詞なんですね。
「カート」というのが、この乗り物の通称です。その「カート」のレース用車両が「レーシングカート」というわけです。
「レーシングカート」は、大体100ccの2ストロークエンジンを使っていて、上位クラスに行くと、水冷だったり、吸排気デバイスが付いていたりします。
タイヤは、レース用コンパウンドを使ったスリックタイヤを使うの一般的です。これもクラスによって、F1と同じようなコンパウンドを使ったハイグリップなタイヤを使ったりしますが、レギュレーションでコンパウンドの種類が細かく規定されています。
エンジンとタイヤによりますが、NTCでは、最高速度は、100km/hから140km/h位でますが、体感は200km/h以上です。
横Gも最大3G~4Gかかるので、シートの当たりが悪いと、普通に走っていても、あばら骨が骨折したりします。
(大体、初心者はあばら骨にヒビを入れる。弐号もそうでした。w)

ちなみに、今回、掲載するのは、スーパーSSクラスの予選ヒートです。
このクラスは、ヤマハのカート用のスタンダードなエンジン使っているので、それほどお金もからないことから、人気があります。それだけに30年以上走り続けているベテランが多いクラスでもあります。
なので、若手が参戦してもなかなか勝てず、カートレースから離れていくことが多く、それを危惧したオーガナイザーは、30歳以上の年齢制限を付けて、おっさん達を隔離したクラスを作ったのでした。
(半分、想像な話だが、外れていないと思う。長年楽しんている選手も大事にするべきだし、新規参入者も大事にしないと廃れるので、良い判断だと思う。)

まぁ、技も速さもあり、腹黒いおっさん達ばかりのクラスなので、独走の多い、全日本やF1よりは、見ていて面白いです。自分が現役で一緒に走っていたドライバーがまだ現役で多数いるのに、びっくり。www

レースは、

1)タイムトライアル
2)予選ヒート(NTCカップの場合10周)
3)決勝ヒート(NTCカップの場合14周)

と、大体2ヒート制で行われます。タイムトライルのタイム順で、予選ヒートのスタート位置が決まり、予選ヒートの順位で決勝ヒートの順位が決まります。
少し周回数が少ない気がしますが、正直、全力で走ると、10周位が限界です。www

当日は、サーキット着いたら、タイムトライアルが終わっていました。

ということで、予選ヒートからの写真です。

EOSRP_001582.jpg
カートのレースでは、ローリングスタートが一般的です。走りながら隊列が整ったらスタートします。ポールシッターが、隊列を整える責任がありますので、勝手に独走することが許されません。隊列整えるのに2周以上かかったら、ポールシッターにペナルティが課せられます。

2ストロークエンジンのクラスなので、スタート時に低速で走るとプラグが被りやすくなります。なので、被らないように、右手でキャブレターを調整しながらスタートします。
カートのキャブレターは、高速側のニードルのみ手で動かすことができます。でも、高速側のニードルなので、低速で走っている時には意味がないので、キャブレターにつながる燃料チューブをつまんで、キャブレターへのガソリンの供給量を調整して被りを防ぎます。
ベテランなドライバーが、ポールを取ると、こういった技を駆使して、わざとゆっくり走って、調整下手なドライバーのキャブを被らせたり、不調に陥らせて脱落させ、スタートは優位に立つという、テクニック(姑息な技?)があります。
それを逆手にとって、不調に見せて、相手を出し抜くという技もあります。ほんと、ベテランは腹黒いですねぇ。
レース前からの舌戦の駆け引きあり、レース前に世間話しきて、ついでにスプロケットギアの枚数をチェックしていたりしてます。ほんと、気が抜けない人たちばかりです。

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上手く、スタートを切り、クラッシュの多い前半セクションを抜けてきました。ベテランの多いクラスは、スタート直後のクラッシュは少ないですね。
ビギナーが多いところは、冷えたタイヤのコントロールができなかったり、接触したりして、クラッシュは多いです。

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我がWellstone KC(Kart Club)のカーナンバー40と15も無事戻ってきました。No.15は、昨年のシリーズチャンピオンですが、スタートで順位を落としたようです。

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2周目。1位は独走状態。2位グループは40番が引っ張ります。

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2周目、隊列は長くなってきますが、6,7台でトップグループを形成していきます。

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昨年、シリーズチャンピオンの勝股選手。弐号が現役のころ、まだ高校生で、下のクラスで走っていたんですよね・・・。すっかり、おっさんになっていました・・・。いや、イケメンなナイスガイになっていました。www

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たまに流し撮りしてます。

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Wellstone KCの2名は、手堅く、2,3位に付けます。

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綺麗な数珠繋がりな隊列は、ヨーロッパのカートレースな感じです。うまいドライバーは、抜かれても無理しないので、順位を入れ替えても、ラップタイムを落とさないので、順位は変わるけど、数珠繋がりな隊列は継続されます。

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低速シャッターだと、なかなか2台揃ってブラさず撮るのは難しいですね。

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そうこうしているうちに、ラスト2周です。勝負はこれからです。

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最終コーナーから立ち上がり、ストレートに入り、ピッタリマークします。

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ストレートでのトップ4の位置はこんな感じ。

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最終コーナー出口でまだこの状態。

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前半セクションの6コーナーを抜けてきたら、Wellstone KCのワンツー状態。良いじゃないか。

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ここで、各ドライバーの思惑が交差する。No.40はトップ死守すべき、6コーナーはブロックラインのイン側。No.15は次の7コーナーでインを刺すべく、アウト側から侵入して立ち上がり重視なライン取り。7コーナーでインを取れば、勝負は決まります。流石、チャンピオン。最後まで勝負を捨てません。

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ところが、No.15は、コーナー出口でスピード乗らず、失速。そこへ立ち上がり重視でスピードが乗ったNo.40とコンフリクト。


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しっかりタイヤが接触してますね。

EOSR6_016010317.jpg
次のコマでいきなり横向ています。秒間10コマで撮っていたので、約0.1秒という短時間で真横向いています。凄いGだったんでしょうね。ドライバーはハンドルから手が離れて、もう少しで落車しそうでした。

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数コマ後。No.40は復帰。No.15はDNFとなりました。うむーっ。同じチームで残念だったが、しょうがないね。

むしろ、良いモノが見れて、満足ですね。決勝ヒートに期待。

次もカートレースは続く。
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青い森のヨッチン

F1ドライバーの経歴でも子供のころにカートの才能が抜きんでている人がステップアップしてシートを確保しているので日本でもカート年代の育成と環境整備次第でもっとたくさんの優秀なドライバーが生まれそうですが度の競技も同じく育成と環境整備は思うように進んでいないようですね
今期は競技ルールとか駆け引きの解説があってよくわかりました。
コーナーでのトラクションの駆け引きはF1と同じですね
鈴鹿でのオコンとハミルトンみたい
by 青い森のヨッチン (2022-10-10 12:46) 

tarou

こんにちは、金閣寺(4K)にコメントを
有難うございました。
遊びと言っても、危険も一杯で駆け引き
走行技術も必要な様ですね。
カートを持ったらハマってしまうのが
分かります(^^)v

by tarou (2022-10-10 15:17) 

an-kazu

立派なレースカテゴリー、
もっと知りたくなりますね!

迷惑な存在だったマリオカート
(知財的にも大問題)とは似て非なるものですよね〜



by an-kazu (2022-10-10 19:32) 

弐号

青い森ヨッチンさん
F1の人気に比例して、大分、競技人口は減ってますね。
まぁ、スポーツやら競技は、結局は人ですよね~。駆け引きは同じです。
by 弐号 (2022-10-10 21:08) 

弐号

tarouさん
ハマって、何十年やってる人いますね。汗
一度、優勝なんかしたら、もうやめられません。www
by 弐号 (2022-10-10 21:10) 

弐号

an-kazuさん
マリオカートはゲームでは面白いですけどね。
ミッション付きのカートでナンバー取って、峠を走ったら、最強ですね。
by 弐号 (2022-10-10 21:15) 

JUNKO

可愛いですね。おもちゃな車が一斉に走っているみたいです。カラフルな色でどの車かわかるのでしょうね。
by JUNKO (2022-10-15 20:12) 

弐号

JUNKOさん
ある意味、大人のおもちゃですからねぇ。www
たま~に、死亡者が出たりしますが、F1ドライバーもオフシーズンにトレーニングに使うほどの激しい乗り物です。
カウルにステッカー貼ったりと、オーナーの個性が出ますが、ゼッケンで区別しますね~。
by 弐号 (2022-10-16 18:41) 

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